(1) 見てもいないのにロケ地めぐり/ 映画『時をかける少女』@尾道
出張で尾道に来た。
無事仕事をすまして、今日帰京する。
問題は、新幹線の時間まであと3時間もあるってこと。
昨日までの快晴がうそのような曇天。
この待ち時間で、映画『時をかける少女(1983)』のロケ地巡りをしたいと思ったわけです。
『時かけ』は、大林宣彦監督の代表作であり、女優・原田知世さんのデビュー作。
アラサーのぼくにとっては、まだ生まれてもいない時代のクラシックだ。
恥ずかしながら、まだ見たことはない。
噂では、「チープな演出、たどたどしい演技」なのに「不思議な切なさと感動」も得られる、摩訶不思議な名作という。
計画はこうだ。
(1)ネットでJR尾道駅の近くにある「時かけ」のロケ地を調べる
(2)3時間で行けるだけロケ地をまわる
(3)帰りの新幹線内で『時かけ』を見る
本来ロケ地めぐりをするならば、順番は逆であるべきだ。
ふつう映画を先に見て、次にロケ地をまわる。
すると、目の前に映画の風景が広がって、自分が映画の中にいるかのような感覚をたのしめる。
あるいは、ここであの監督があの女優さんが、実際に撮影をしたんだな、というメタ的な感動も味わえる。
本当は、時間があればそうしたかった。
でもまあ、逆であってもいいではないか。
それはそれで、別の面白い体験となる。
先にロケ地をまわっておいてから映画を見ることで、映画の中に自分の行ったことがある風景が広がり、その場所で実際に感じた涼しい風や土の匂いなどを思い出す、というのもオツな気がする。
いくつ回れるのかわからないが、もう出たとこ勝負だ。とりあえず「艮(うしとら)神社」というのが有名で、かつここから近いらしいので行ってみる。
いざ!
①艮(うしとら)神社
と、書いてる間にもううしとら神社に着いた。
はりきってタクシーに乗ったのに、5分もかからなかった。
歩いてくればよかった。
隣には観光地感あふれるロープウェイ。
これに乗ると、「千光寺公園」というところに向かうらしい。
神社の方はひと気がない。
来てから気づいたが、映画本編を見ていないので、映画に出てくるポイントがどこなのかわからない。
先ほどロケ地紹介のサイトはチェックしたが、それはロケ地名を調べるため。
ネタバレを避けるため、なるべく紹介文は見ないようにしていた。
結果、どこを見ればよいのかわからぬ。
とりあえず記録用にたくさん写真を撮っておく。
手を洗う場所。
樹齢数百年かという大きなクスの木。
このくらい威厳を出してくれるとわかりやすい。
「あの名場面の木です」というオーラをビジビシと感じる。
未見のぼくとて、『時かけ』がタイムスリップものだということくらい知っているのである。
さては、過去に戻った主人公が植えた木か?
それで主人公が現代に帰ってきたら、木が大きくなっていることで時間の経過を示す、という演出であろう!
そうでしょう、大林監督!
頭のない?獣の石像。
同じくキーとなりそうな大きな石。
お参りもしました。
おみくじは吉。
暑い。。よし、次は主人公の通う高校へ向かう。
【追記】つづきがこちら