実家の部屋の片付けのこと
先日実家に帰ったとき、高校生まで自分が使っていた部屋を整理した。
改めて本棚を見返すと、そこに置かれている小説、漫画、DVDなどが、ことごとく今の自分の趣味に合わない。劇場版ドラえもんの漫画全巻とか、筒井康隆のホラー短編集とか、松本大洋の「ピンポン」とか。
これらの作品は、自分の趣味が変わってしまったために、もはや当時と同じ輝きを感じられなくなってしまった。
当時あれだけ熱心に収集したDVDも、ほとんど全部不要になってしまった。
今やBlu-rayでさえ、次世代のUltra HDなどに後塵を配しつつある時代だ。
DVDなんて、「DVDでないと見られない作品(=Blu-rayでは見られない作品)」を除けば、ほとんど無価値と言っていい。
例えばクレしん映画は、意外にもいまだにBlu-rayがない。一応Amazon Primeのラインナップにはあるものの、いつ消えるやもしれないと思えば、DVDを取っておく価値はあるだろう。
ともあれ。
どうしても思い出補正で捨てられなかった一部を除き、ほとんどはエイヤと段ボールにつめて、買取王子に送ってしまった。
自分の本棚で寝かしておくより、誰か未来のある若者の手に渡った方がいい、、というおセンチな理由ではなく、単純に実家のスペースを奪うのが申し訳なかったから。
東京に戻った後、母から「部屋、すっかり片付いたね、少し寂しい」とLINEがきた。
実家を出てから10年以上経つのに、部屋の私物が減った程度のことでまだ寂しがってくれるなんて、親というのはありがたいものだなあ、と実感した。