ぼくのネタ帳

映画や日々の考えについて書いてます。

いい歳してゲームもやってないの?

社会人になってからゲームにハマってよかったと、つくづく思う。

実家の教育方針でTVゲームを買ってもらえず、小中学生のころは友だちがスマブラやらマリオやらやっているのが羨ましくて妬ましくて仕方なかった。

でも、わが両親は正しかった。ぼくの性格からいって、当時TVゲームがあったらマジでそれ以外に何もやらないくらい没頭して、頭おかしくなるくらいやり込んでいたと思う。

 

今だったら会社員として働きつづけることが暮らしの基盤なので、さすがにある程度自制して、ほどほどにゲームを楽しむことができる。

それに、ゲーム自体も凄まじく進化している。キャラクターたちの表情の演技、作りこまれた世界のディテール、ダイナミックな背景音楽などにより、現代のゲームでは映画やドラマなど、他の映像作品に全く負けない、複雑で魅力的な世界観・ストーリーを描くことが可能になった。

だから、本当にいいゲームを遊んだときには、ゲームと映画とドラマとアニメと漫画と小説とコンサートを、全部ギュッと一緒にまとめて楽しんだ、みたいな圧倒的な満足感が得られる。

 

特に、映像で語られる物語という意味で、映画やドラマとは楽しさの質がかなり近いという気がする。

 

ぼくはそれなりに映画に詳しいほうで、間違いないなく普通の人よりも映画をたくさん見ている。ドラマも少しは見る。

 

そのぼくが言うんだから間違いない。

映画やドラマが好きなら、絶対に絶対に、絶対にゲームもやった方がいい。

 

ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド」で、ラスボスとの世界を賭けた最終決戦を前に静かに馬に乗りこむ勇者、彼の技量や知恵ではなく何よりも"勇気"を信じる、と声をかける姫の、あの痺れるようなかっこよさ。

The Last of Us Part II」をプレイするうち、憎くて憎くて仕方なかった敵キャラにいつの間にか感情移入してしまい、逆にあれほど好きだった主人公の方を少しずつ嫌いになってしまっている自分に気づいたときの、世界がひっくり返るような衝撃。

 

正直あれほどの圧倒的な感覚を、映画やドラマで味わったことがないかもしれない。

(もちろん個人の好みが大いにある、というのは大前提であって、ゲームの方が映画やドラマより優れている、と言いたいわけではない)

 

昔のゲームが反射神経やリズム感を問う純粋な"遊び"であったために、いまだに大人がゲームをすることは白い目で見られがちな節がある。

それは、本当に本当に、とてももったいないことだ。

 

映画、ドラマ、漫画、小説、アニメ、音楽、スポーツ、恋愛、友情、格闘、旅、などなど。みんなそういうものが好きなのに、その全てが圧倒的な密度で詰まっているゲームをなぜやらないのか。

もちろん、時代とともに確実にその認識は変わってきている。それは絶対に間違いない。

誰だって、一度優れたゲームをプレイしたら、いや或いはYouTubeでゲーム実況を見るだけでも、これはもはや子供の遊びではない、とすぐに気づくと思う。

でも、残念ながらゲームは1本クリアするのにも時間がかかる。

10年、20年後にその凄さに気づいたって、その間に発売された名作ゲーム全てを網羅することは不可能だ。

 

全ての物語好きは、一刻も早くゲームを遊んだ方がいい。

より多くの人がその事実に気づくためにはどうしたらいいんだろう。

いい歳してゲームもやってないの?が当たり前になる社会は、どうしたらできあがるんだろう。