ぼくのネタ帳

映画や日々の考えについて書いてます。

「めざせ!会社の星」のこと

先日実家の本棚を整理しているとき、高校時代に録画したテレビ番組のDVDが出てきた。

「プロフェッショナル」の佐藤オオキさん(デザイナー)を特集した回や、フジテレビ開局50周年ドラマ「我が家の歴史」など、当時気に入っていた番組ばかりで、懐かしくもわくわくする。

 

「めざせ!会社の星」もそのうちの1枚だった。

 

2008~2014年にNHKで放送されていた番組で、新人社会人が仕事で直面しがちな問題を取り上げ、実際にうまくいっている人と、うまくいっていない人の1日を見せていくもの。

高校生のぼくは、「大人ってこんな感じかあ」と楽しんでいたのだと思う。

 

これが、今見返すと違った味わいがあり、なかなか面白い。

ぼく自身がアラサーになって、一応少しは社会経験も積んだので、紹介されるさまざまな苦労話に「わかるわかる」とうなづけるようになった。

飲み会幹事、仕事の段取り、敬語、わかるわかる。

そしていまだに全然できていないので、普通に勉強になってしまったりする。

 

ところで、ぼくが見ていたのは2010年当時なのでおよそ10年前になるけど、社会の常識というのはたかだか10年で随分変わるんだな、と実感できる。

 

たとえば「書類の整理」について特集する回で、「できない例」として女性のA子さん、男性のB男、C男さんが出てきたとき。

MCのアンジャッシュ渡部氏が、「B男さんとC男さんはわかるけど、A子さん、あなたは(片付けができないなんて)まずいんじゃないの?」とイジって笑いを誘う場面がある。

こんな危ないこと、今のジェンダー感覚だったら、特にNHKは放送上でぜったい言わせないよなあ、と思ったりする。

10年前までは、「女性なんだから整理整頓できるべき」という価値観を押し付けても、全然違和感なく笑いにできていた、ということを突きつけられて、けっこう衝撃だった。

ぼくは特にフェミニストではないけど、それでもこの発言にはぎくっとしてしまった。

 

あとは、「褒める」の特集回では、毎月社員を表彰しているという個性的な"インターネットメディア会社(東京 渋谷)"が紹介され、"社長の藤田晋さん"が出てきて愕然とした。

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そうか10年前までは、まだ一般に「アメブロ」は知ってても「サイバーエージェント」や「藤田晋」は知らないのが普通だったんだな。

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それにしても、この他にも"スゴ腕メモ達人"として、現在は「文具王」の名で活躍する高畑正幸さんが出てきたり、この番組はなかなかすごい。

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NHKさんの審美眼がすごい。