ぼくのネタ帳

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『アンネの日記』を読み終わりました

つい先ほど、『アンネの日記』を読み終わった。

随分長いこと、この本ばっかり読んでいた気がする。

増補新訂版 アンネの日記 (文春文庫)

増補新訂版 アンネの日記 (文春文庫)

 

 

 

今日は2019年8月4日。

アンネ・フランクの最後の日記は1944年8月1日で終わっている。

この3日後、1944年8月4日に、彼女とその同居人らはナチスに見つかり、強制収容所へ送られることになる。

ちょうど75年前の今日だ。

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強制収容所に送られた後、アンネを含め隠れ家にいたほぼ全員が、終戦を迎えられずに死んだ。

 

ぼくは読んでいる間ずっと、この子たしかにすごく頭はいいんだろうけど、あんま好きになれんわ、、と思っていた。思春期の少女の心の揺れ動きをきめ細かく捉えた、みたいな評価のされ方には納得するが、だからこそイライラする。

 

だけど、それでもこの子が生き延びられなかったことは本当に残念だ。終戦まで、本当にあともう少しだったのだ。最後の方はアンネもニュースなどでイギリスの快進撃を細かくチェックしていて、本当に数ヶ月で日常が戻ってくるかもしれない、と期待に胸を膨らませている。その後の顛末を知っている未来人としては、このあたりを読むのは結構キツかった。。隠れ家はどうしてバレてしまったんだろう。

 

1944年8月時点で、彼女は15歳。中3だ。中3でこれだけの文量を、理路整然と書けるというのは、さすがにすごい才能と認めざるを得ない。いや、この本が読み物として面白いとは全然思わない(そこは譲れない。この本は、結局は思春期女子の日記なんだから。アンネと同じ年代の女の子が読んで面白いと感じるならわかるが、ぼくこと20代後半男性が読んで面白いものでは決してない。)。

だけど、自分の考えを持っていて、勉強が大好きで、書くのも猛烈に好きな女の子である。大人になれていたら、絶対に何かしらのものを書く職業についていたはずだ。

 

読み終わった直後の今は、とりあえず本の内容どうこうよりも、この子の将来が奪われたことが悲しい。

つまらない、つまらないと思いながらしつこくこの本を読みつづけたのは、この悲しさを感じておくべきだと思ったからだ。

 

 

内容いかんよりも、この読後の悲しさこそ、本作の一番重要な部分ではないかと思う。

そういう意味で、やはり読む価値はあった。

 

とにかく、終わった。。